【コラム】ゲーム攻略と著作権
[2018/03/12]
最近、Twitterで「ゲーム攻略のマップを投稿したら企業が運営している攻略サイトに無断転載された」と話題になっていました。近頃はネット上で拾ってきた画像を安易に使用してしまう人が多く、著作権が軽視されることが多いですね。
自分は法律の専門家ではないですが、情報発信をする側として調べたり気を付けたりする機会があります。
そこで「え?そうなの?」と思ったことを紹介。
データ(データベース)は著作権で保護されない
ゲーム攻略には欠かせないデータベース。音ゲーであれば"曲リスト(ノート数など)"なんかがデータベースですね。
IIDXの5.1.1(SPN)であればノート数101とかそういう感じのリストです。
でも実はこの曲リストのデータベースは著作権で保護されません。
よく例えで使われるのが「電話帳」
電話番号を一覧としてまとめただけではそれは著作権では保護されません。
でも、タウンページのようにそのデータを目的の電話番号が探しやすいように分類して作成された一覧は著作物として保護されるらしいです。
つまり、曲リストもただ単に一覧として並べるだけでは、著作権で保護されないけど、☆12の曲だけ絞り込めるとか検索システムとして作られているものは著作権として保護されるみたいな感じでしょうか?
攻略方法は著作物?
IIDXで特定の手順を踏むと4曲目(EXTRAステージ)に隠し曲が出現するというものがあります。「1ステージ~3ステージで合計☆34になるように選曲し、FC+AAAで隠し曲が出る」という条件(事実)だけであればそれは著作権で保護されません。
「○月×日に△△さんが亡くなりました」という事実を伝えるだけの訃報のニュースや、誰が作っても同じくなる料理のレシピは著作権として保護がされないそうです。
ただ、訃報のニュースも亡くなった方の生前の活躍などの+αの情報を加えるとそのニュースは著作権に保護されるという話。
上の隠し曲の出し方で言えば「合計☆34をになるためには、☆11・☆11・☆12と選曲して、☆11でFC+AAA取りやすいのは○○や△△です。」という独自の情報を加えた攻略は著作権で保護されるかもしれない程度。
ただし、"アイディア"は著作権で保護されるものではありません。
通常、"アイディア"は特許権で保護されるもので、著作権とはまた違うものです。そして、著作権と違い出願をする必要があります。
そもそも、ゲーム攻略を特許取る人はいないと思いますが、IIDXの運指の1048式とかは特許で保護されるようなゲーム攻略の内容かな?
この記事の最初で触れた攻略マップは"どこどこでアイテムが拾える"っていう情報だけでは著作権では保護されないでしょうが、それを"分かりやすくにまとめたマップ"は著作物になると思う。
ゲームデータは著作物
「データ(データベース)は著作権で保護されない」と書きましたが、普通「データ」といわれて最初に連想するのは「画像データ」や「テキストデータ(文章)」なんじゃないかと思います。そのゲームの画像や文章は当然製作者やメーカーに著作権があります。
"攻略のデータ"と"ゲームのデータ"は全く別なのでそこだけは勘違いしてはいけないこと。